●ITが、今のマーケティングを大きく変えた!
このコラムでマーケティングとは、モノ(商品・サービス)を「売れる」様にする事!と述べました。「売る」では、ありません!「売れる」です。 この資本主義・市場主義の世界で、モノ(商品)も、営業・販売・販促活動も、そして人間までも実際的にマーケティングの内側に取り込まれています。本来マーケティングはその様なモノなのですが、そのチカラは、どんどん増しています。 その要因の一つはITの活用です。特にWEBの活用で様々な事が出来る様に成りました。その手法自体本来はは通販で活用されていたダイレクト・マーケティングの手法ですが・・・この手法は結構面倒臭い!・・・つまりコストも手間も掛かるのと、かつては、あまりB2B=法人向け等には活用し難かったのものですが、それがITの活用で大きく変化しています。
例えば新聞折り込みチラシを配布する!
この時、あるエリアはAのデザイン、あるエリアはBのデザイン2種類を配布します。いわゆるABテストです。どちらのチラシの方が反応が良いか!?集計やら、データーの管理やら・・・大変ですがITを使った広告ならば、瞬時に判ります! そこからデザインの改善を繰り返して、より反応を高める事が可能です。 WEBではメルマガの反応でLPデザインの改善が、簡単に出来ます。他にもSNSの活用や、動画配信等、IT以前に比べ格段に進化した・・・但し・・・競争も激しくなった!・・・です。 それプラス、様々なデーター集約が楽になり、そのデーターに基づいて色んな施策が打てる様にもなり経験と知識頼みのマーケティングに技術とデーターが融合して精度が上がっているのは間違いないと思います・・・失敗も増えたかも?ですが。 ただ、データー重視のマーケティングには限界も多いかとも思いますが・・・
●マーケティングのチカラで、商売の参入障壁が低くなった!
以前は、何か新しい商売を始め様と思うと、そりゃ大変でした! 「何か」を売ろう!としても、そう簡単に、その「何か」を用意出来ません!元々「何か」が、あったとしても販路開発や顧客開発は大変です!
それが色んなWEBサービス出来て「何か」は、すぐに用意できる、販路や顧客開発も、ECやSNSを駆使すれば出来る!誰もが出来る様になったのです。アフィリエイト等、モノのリスクを持たなくても商売は出来る!・・・但し・・・これもその分、ものすごく競争も激しい!・・・
良い・悪いは別として、誰でもWEB上にセットアップされた今のマーケティングでの技術を利用出来るようになったのです。
マーケティング屋の当方が言うのも何ですが、誰でもレベルは別としてマーケティング屋になり!モノを売ったり・販売促進する様になって来ました!どこのSNSを観てもお解りになると思います。
皆がマーケティング屋・・・「売れる」を狙っているのです。最近ではAIも絡んで、とにかく、何か?を「売れる」に塗れて、行っています。要するに何でもかんでも商売になっていく!
IT技術は、それを促進したのです。
・・・これが、良い事か?悪い事か?その判断は、今は止めておきます。
●すべてが「マーケティング」に取り込まれる!
かつてマルクスは、労働者が「商品化」してしまう!商品に取り込まれる・・・「包摂」と述べました・・多分、そう言う論理・・・
そりゃ!皆さん「お金」は、ほしいでしょう!マルクスが言う様に、労働者として「商品」になったとして、真面目に労働しても今の日本では報われなくなって来ました。それが故に皆がITと言う生産手段(販売と言う生産行為)を持ち、大小は別として事業家になっていく!
皆が「マーケティング」に取り込まれて行く!そんな時代になって来た気がします。そして企業は企業で相変わらず何でも「商品」をつくり、売る! まるで戦国時代の様な状況です!カオス(混沌)と言ってもいいでしょう! この様な状態になると、何がどこで「売れる」か?は、解りにくくなる。中国のインフルエンサーブームも、そんな現象の現れかと思います。誰もが売り手となって、売る為の生産手段を持ってしまった。
今は、この「マーケティング」のチカラが、すべてを取り込む、新しい「包摂」では無いか!?と思うのです。・・・この事が良いか?悪いか?マルクスが何と言うか?どの様な世の中に成って行くのか?それは社会学者の方にお任せをするとして、マーケティング屋としても「大丈夫か!?」と思わざる得ないのも確かです。
●マルチ・チャネル化
その様なITが普及していく中で、誰が!何を!どこで!どの様に売るか!等がマルチ化していく事が加速化していく訳です。アマゾンは、たかだか30年で、ほぼ世界征服しました。その技術進化はアマゾンが出始めた時期より遥かに進化しています。 考えるべきは、既存のチャネル・業界が、いつまでも存在出来るとは限りません!また、すべてがEC化する訳でもありません! しかし、デジタル・リアル双方で、チャネル・業界の変革は加速度的に起きるでしょう!
極めて混沌とした状況でマルチチャネル化が進むでしょう・・・誰が、どこで、何を売るか!その交錯は既に始まっています。それが今のマーケティングの世界でしょう!
この様な状況からも、自らの事業を考える機会にして頂きたいのです。実はこの状況・・・マーケティング屋の当方が言うのも何ですが、あまり良い傾向とは思えないのも確かですが・・・
しっかりとした事業体制を作らねば、誰に足許をすくわれるか!解りません。逆にチャンスとあらば様々な市場やチャネルを狙っていく事も必要です。こんな変化の激しい時代ならば・・・
自社の事業の為には、その変化も踏まえ、強く・正しい事業戦略が必要だと考えます。
相手は、コンピューターですから・・・
マーケティング・プロデューサー
原 テルキ
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