
自社が提供する価値の話です。価値の話は結構難しいので、比較的、簡単な話から始めます。 「ドリルの穴」の話です。マーケティング業務を少しは、かじった方ならば、「ドリルの穴」と聞けば、ご存じのはずですが、事業者や商品の提供価値を語るのに有名で、普遍的な話です。 アメリカの経営学者:セオドア・レビットが自著で述べた・・・ 「昨年、1/4インチ口径のドリルが100万個売れたのは、人びとが1/4インチのドリルを欲しかったからではない。1/4インチの穴が欲しかったのである」・・・ と、文章です。 早い話、価値とは、モノ(商品・サービス)そのものでは無く、モノから得られる「効用」である!を説明した文章で、1968年に書かれました。今から50年以上も前です。 ・・・ドリルを買う人は、ドリルそのものでは無く!穴を買っている!・・・端的に言えば、こういう事です。 しかし、残念ながら未だにドリル(モノ自体)を売る企業は絶えません。 ・・・さて、本題はここからです! 顧客の効用が“穴”!と云われても、今はピンと来ませんよね!ドリルの購買者=ユーザーは確かにドリルの購買目的は“穴”をあける事でしょうが、その“穴”を何か使うはずです! ※中には“穴”をあけまくって遊ぶ!と云う方も居るかも知れませんが、おそらく、かなりの少数派でしょう。 “穴”をあける事によって、自宅の改装か?家具でも作るのか?金属加工で何か電気機器とかを作る趣味なのか? いやいや、そもそも木工、機械や電気機器のプロユースなのか? 現在のマーケティングは、そこまで考えて情報を出さねばなりません!当方は工具自体は詳しくありませんが、 木工か?金属加工か?樹脂加工か?おそらく素材等によって、その種類も変わるのでしょう・・・知らんけど・・・ しかし“穴”一つにも多様な機能や品質、そして意味が必要になって来るのです。 なぜ!そこまで・・・と云われれば、ドリルも多くの競争相手があるからです。また購買される方も、工具を使うのが初めてか?プロか?多様です。 この「ドリルの穴」の話は、モノ(商品・製品)そのものでは無く、顧客の効用・便益を考えないとダメだ!と云う教えの原点です。 「ドリルの穴」の話は、それを教えてくれます。 何度も申し上げていますが、価値とは、モノ自体から生まれるのではありません!モノを通じて生まれるのです。
※もっと深い価値考察は、どこかの機会でこのコラムに記します!
価値とは、顧客価値です。 顧客が認識する期待と満足です。 そして価値こそが、利益の源泉なのです。

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原 テルキ