
●砂漠で、ダイヤか水か?
モノの価値の逸話で、砂漠でのダイヤモンドと水の話があります。 砂漠でさ迷ってる方が居て、その人にダイヤモンドとペットボトルの水500ml両方示し、どちらも10万です!(ダイヤが安過ぎ!)と差し出せば、その方が10万円持ってれば、まず水を買うでしょう! はっきり言ってボッタくりです! しかし、その方には充分な価値はあるでしょう! 街中で同じ事をすれば・・・安めのダイヤが買われるか?馬鹿にされるだけかも・・・?? 以前、このコラムで付加価値は相対的である=その時の状況や競合状況で変わる!と書きました。 つまり収益(付加価値)も、状況や競合状況も変わってしまう訳です! またダイアと水の事で、この様な言説があります。 「水とダイヤモンドのパラドックス「水ほど有用な物はないのに我々が水に支払う金額はごくわずかである。ダイヤモンドの利用価値はあまりないのに実に高価である。これはなぜか?」 ・・・経済学者のアダム・スミスの『水とダイヤのパラドックス』と言われる言説です。 人間は水が無ければ生きていけません!!ダイヤは生きるのには必要ないが、しかしダイヤの方が価値=価格が高い! この矛盾を指摘した言説ですが・・・砂漠では、そうでも無さそうで・・・ 元の話に戻せば、環境によってモノの価値(利益)は変わる!「売れる」モノも変わる!という事をご理解頂きたいのです。 ・・・付加価値が大きく変化するのです。 事業戦略においては、この環境や、その変化を的確に捉える事が必要ですし、逆に環境の変化を見過ごせば事業の存続にも関わります。 経営者には、この環境を捉えるチカラは不可欠です。 ・・・やや教科書的に成りますが、環境分析の要素を下記します。 ●大きく環境を捉える要素 ・Politics(政治)・・・政治(行政)の状況
・Economy(経済)・・・マクロ経済状況(物価や金利の変化等)
・Society(社会)・・・社会的状況
・Technology(技術)・・・技術革新等の変化 ・・・これは頭文字を取ってPEST分析と言われています。 ・Customer(顧客・市場)・・・顧客・市場の変化
・Competitor(競合)・・・競合他社の変化
・Company(自社)・・・自社内部の変化 ・・・これも頭文字から3C分析と云われます。
他にも色んなフレームワークはありますが、何もいつもフレームを紙に書いて、分析をしてくれ!と云ってる訳ではありません。 この要素を頭の中で、考えを整理するのに活用して頂ければ結構なのです。つまり環境変化に対して敏感な感覚を養って頂ければ!と思います。 日頃から考える習慣があれば、環境変化に対して対応する能力は高められます。
そして、中小企業にとって最も重要な事は、日常の活動で得られる顧客や競合等の現場情報です。そして日々の変化は中々気づかないものですが、その変化を捉える事が環境に対応する能力です。 ほんのわずかな変化が、大きなチャンスを見出せるかも知れませんし、リスクから回避出来るかも知れません!
大きな環境変化は、まず小さな変化が先にあるものです。 日々の情報は正に「水」の様なモノです。。。そこに流れていて当たり前ですが、ただ見過ごしていては、水をダイヤに変える事は出来ません! そして、また今日が終わり、明日が来るだけです・・・
営業を仕組み化する道具「営業開花」は、日々の行動を記録し、それを様々な切り口で検索出来る様に構成しています。
記録と、それに対する考察が無ければ、経営者の方は中々変化には、気付けないものです。またエクセルでは、正直やり難いものです。
マーケティング・プロデューサー
原 テルキ
#事業戦略 #付加価値 #中小企業 #水とダイヤモンド #情報共有