5 分
最終更新: 3月27日
コロナやウクライナ問題等、そして円安での資源高による、悪いインフレのせいで、それを乗り切る為に政府も賃上げを声高に叫ぶようになりました。今更ながらですが・・・
今は株高ですが、大企業の多くは、賃上げの為に内部留保率を少し変えるのと、配当性向も少しは落ちて、株価は一時的に落ちるかもしれませんが・・・
しかし、中小企業の多くは違います。
30年以上のデフレ経済の中で収益率は落ち、急に労働分配率を高める余裕はありません。なぜ、そうなったか?と云うと、大企業の収益性の犠牲になったが故に、稼ぐチカラが落ちていったからです。・・・稼げてないので、給与はすぐには上げられない!
経済循環の中での矛盾です。
しかし中小企業も、その経済循環の中のプレーヤーなので、自分達が賃上げしないと、真のデフレ傾向の脱却には成りません。消費財、産業財双方の価格低減圧力からの脱却が出来ない。。。経済循環の矛盾です。
その中で、業界の淘汰・再編が進む!と想定すべきです。
そんな中で給与を上げ様と思っても、収益構造が改善しない中で人件費を上げる事は出来ません!だから収益構造を改善させる!=稼ぐチカラを取り戻す!と云う絶対的な目標を持たねばなりません。
まず、経営者の方が、そう思う事がスタートです。
・・・では、現在での収益構造の改善とは??
資源高によるインフレ時は、1、に記載した様に業界淘汰の可能性が高まる共に、逆に革新による新たな競争優位が得られるチャンスでもあります。
問題は、その様に発送するか否かです!
旧い話ですが、70年代の石油ショックの時、日本の自動車業界は低燃費技術を開発し世界を席巻しました。
現代は技術革新と云うより情報と、サービス革新の時代です。
自社のモノとサービスの融合を考える機会かも知れません。
その様な考え方が出来るか?どうか?経営者が問われるのが、今回の資源インフレのタイミングだからこそ!です。それによって「粗利率と額」を高めないと給与どころでは無くなります。・・・これこそが戦略構築の必要性です。
前項の2、は付加価値を高め、粗利率を高めよう!・・・ですが、
収益性を高める方法の、もう一つは収益を得る為の行動効率を高める事です。Category1戦略は粗利主義ですが、それは率だけでありません。
また提供するモノの価値を高めるには様々な施策が必要です。一長一短では成り立ちません!(だから早く着手して下さい!)
まず組織行動効率を高め、売上をアップさせる事が出来れば粗利額の確保に繋がります。
かと言って急に組織の販売機能(能力)が高まる訳ではありません。
組織行動率向上・・・その方法は、販売するモノの絞り込み、それを組織全体で販売に集中する事です。当方の経験上、単純に商品の品ぞろえを増やして、売上規模拡大に繋がっても収益効率は上がったケースは、当方の経験上は、ほぼ在りません。
確かに売上は上がりますがロスも多くなります。
それは消費財、産業財。小売り、卸も同じです。
確かに企業の長期的成長にはモノのラインアップ拡大は必要ですが、この様なタイミングでは、組織行動効率は落ちます。その分費用が上がって行きます。品ぞろえの多さと、組織の大きさは大体比例するものです。しかし不効率なのです。
組織マネージメントを、固めずに、品ぞろえを増やすのは実は危険な行為です。
激動期は、品ぞろえは絞り込むべき!です。
組織行動効率とは、営業・販売が、モノを売る速度と、それを組織的に処理する工程と理解下さい。商品全体の回転率と理解頂いても良いかと思います。
大抵、アイテムが増えれば全体の回転率は下がります。
またモノを絞り込めば、在庫効率や商品調達にも好影響を与えます。メーカーの場合は稼働率が上がり、原価低減にも繋がりますし、卸においてもキャッシュの回転に好影響を与えます!(リードタイムは充分に注意して下さい。)
給与を上げるには、まず1、の価格転嫁を急ぐ!
そして、2,の高付加価値化へのシフト、そして3,の効率。
その次は、4、付加価値を高め、効果を上げる!
この2、3、4しかありません。
出来る限り短期的に利益を上げ、給与を上げるのは「集中」です。それで改善が見られれば次の策を併行して考える・・・新たな事業戦略の構築です。
営業は、その性格として色々な商品を欲しがりますが、「集中」の意義を説き、組織行動効率を上げ、そして給与アップに繋げる事を理解してもらう。給与が上がればモチベーションも上がり、次のステップに踏み出せます。
・・・これまでの悪い循環を変えるのです!
だから、こんな時期だからこそ、総合的な戦略が必要なのです。
・・・🔗経営者、自ら考え・創る事業戦略プログラム・ワークブック/Categior1戦略プログラム🔗経営者、自ら考え・創る事業戦略プログラム・ワークブック/Categior1戦略プログラム
マーケティングプロデューサー
原テルキ