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付加価値とは加工の事である!

最終更新: 3月29日

付加価値とは加工

●付加価値とは何か?

顧客価値=利益と、いつも申し上げています。その価値を提供する為に皆様は日々努力をされていると思います。
 
本日は、提供する顧客価値の中の付加価値を考えてみます。
 
付加価値とは何でしょうか?ウィキペディアでは、「生産によって新たに加えられた価値。」と書かれています。
 

 
さて、生産と云ってもメーカーで無い限り生産行為は行っていません。モノを作らないと付加価値は得られないでしょうか?
 
またアダムスミスから始まり、マルクスも価値を作るのは「労働」と定義しました。労働価値説です!
 
※ここでは労働価値説はちょっと横に置きます。
 

 
生産とか!労働とか!云うからややこしいのです。
 
Category1戦略では付加価値の源泉は「加工」と定義しています。
 
前に本コラムで、ブランディングの事を書きました、その中で付加価値の基本要素として、機能と品質を上げました。
 
その機能と品質を部分の加工が付加価値です。
 
・・・まだ、ややこしいですね!
 
一番簡単なメーカー(製造業)から説明します。普通メーカーは何らかの材料や、部品を加工したり、組み立てたりして製品を作ります。
 
それが大きな意味で「加工」です。
 
商社、問屋さんは製品・商品の仕入れ、品ぞろえをし、在庫し、注文に併せて出荷や納品をします。それが「加工」です。
 
例えば在庫を持つ!と云うのは1種のファイナンス(金融機能)です。それも加工です。配送には、即日配送やら、3日後とかのリードタイムがある場合もあります。それは機能と品質の差です。
 
即日配送するには、相応のコストと手間が掛かります!
 
それは加工度の違いです。
 

 
付加価値とはモノに加える様々な「加工」分の価値です。
 
ただモノ自体への加工だけではありません。在庫、運搬、組み合わせ等、様々な加工が存在します。
 
もっと原始的な加工をお話しすると、漁港で魚を仕入れて、背中に背負い、街へ行商して売る!これも立派な「加工」です。
 

 
付加価値とは加工です!自社で施した加工の事なのです。
 
加工度が増えれば「付加価値」も増し、利益も増えるはずなのですが・・・・


 
●付加価値は、相対的に判断される!

・・・この付加価値と云うのが曲者です!
 
自社の加工が、常にその分利益になるか?と云うと、そうではありません!
 
商品の加工に独自性が無く、同じようなモノ=同じような加工の場合は付加価値は中々利益に繋がりません。
 
他と比べられる訳です。
 
産業財などの原料系や、デバイス系は規格が決まったモノも多く、同じ加工=付加価値の商品で競合との競争になります。
 
その場合、付加価値は相殺されてしまいます。
 
要するに価格競争の成る訳です!加工度=付加価値の価値は、相対的評価なのです。
 
これでは収益は上がりません!

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●他が提供しない加工を見出す!

では、どうしたらいいか?
 
独自な加工を編み出すしか在りません!
 
消費財の場合、それが機能に関わるものか!デザインなのか?様々です。仮に何か新しい加工を施しても、明確な差別化に繋がるか?は不透明です。
 
産業財も顧客の課題解決(ソリューション)型の様な、相当な考察が要る加工を編み出す必要があります。
 
簡単では無いですが、ここが事業戦略のポイントです。
 
・・・競合優位性の獲得!です。
 

 
また、現在ではモノ自体の加工だけでは無く、モノ周辺・・・サービスとの組み合わせを考える事も必要です。
 
前述した、在庫の品ぞろえとデリバリー体制とか、アフターメンテナンス体制とか!様々なサービス要素も競合優位性には不可欠です。
 
絶対的なブランド化も優位性獲得の考え方です。
 

 
付加価値を考える時は、他社に無い競合優位性を如何に作りだすか!出なければ顧客にとって「その他大勢」のポジションに追いやられてしまいます。

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マーケティングプロデューサー

原 テルキ
 

 
Category1戦略プログラムでは、この競合優勢の考察の為のガイドを組み込んでいます。