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「商品」と、競争優位性

最終更新: 3月27日

商品の競争優位性

●売れるには、「競争優位性」が必要!

マルクスの「資本論」冒頭は、この「商品」の考察から始まる。資本主義の基点が「商品」と云うものらしい!
 

そして我々、商売をする者にとっても商品(サービスも含む)無しでは商売は成り立たない!何か売るモノがあっての、商売である事も間違いない!
 
・・・本書では商品・サービスをモノと呼ばせて頂く!
 

Category1戦略では、モノは手段であって、提供するのは価値である!と云うロジックを貫いていますが・・・本日は少しそれを横の置き、マルクスさんを真似て「商品」と云うものを改めて考えてみたいと思います。
 

 
商品とは何か?これは売るモノ、買うモノとして定義させて頂くとして、マルクス的に言えば、資本主義の中では世の中、商品だらけで在る!
 
周りを見渡して頂ければお解りかと思いますが、商品として売られていたモノに囲まれているはずです!
 
※自分で買ったものかどうかは別として・・・
 
世の中は商品で溢れています。その中で企業は更に商品を売らねばなりません!顧客に買って頂かなければなりません。
 
誰が考えても簡単な事ではありません。
 
ごく一部のモノ(最近の半導体等)を除けば、供給は、過剰で激しい競争です。
 

 
そこで考えなければ成らないのは、消費財・産業財双方とも、競争に打ち勝つ『競争優位性』を持たねば成らない!という事。
 
しかし、この『競争優位性』と云う観点で自社のモノを考察しているでしょうか?
 
「いい商品」=競争優位性は実は中々成立しません!
 
なぜか?競合の商品も、それなりに「いい商品」だからです!


 
●競争優位性の構造

競争優位性の構造

自社商品を、練りに練って開発はしているが、競合との優位性の分析です。あえて言葉を変えて「差別化」と呼んでもいいですが、差別化は優位性とは異なります。
 
顧客にとって優れている=優位性です。そのままです。
 
勘違いしないで頂きたいのは、よくある商品・サービスのスペックアップです。スペックを上げたから!と、云って優位性は高まりません。普通スペックを上げればコストは上がります。そのコストに見合う価格で売れるでしょうか?
 

 
差別化の中には価格戦略もあります、価格を安くして競争優位性を確保する方法です。このCategory1戦略では、おススメしていません。それは大量生産(調達)大量販売が出来得るケースで、利益確保も当然出来ねばなりません。
 
今の日本の市場では中々難しい話です。
 
スペックを上げ、価格を上げない!または安くする!は、優位性ではありません。それは自虐です!
 

競争優位性とは、その名の通り他者とは、優れた要素です。しかし足し算だけとも限りませんし、モノ自体の要素だけでも有りません!サービスとの融合や、コミュニケーション(広告・PR)手法での要素も有ります。

そして、その競合優位性の定義としては・・・

1、顧客が求めている(ニーズ)但し、これは潜在的なニーズが多いです。

2、競合他社が提供できない!または気付いていない!

3、自社が提供出来る「価値」を持っている!

・・・中々、難しいですね!
 

 
Category1戦略プログラムの『商品』戦略の項では、この競争優位性を基本に置いています。
 
そして、その軸は提供する価値の「顧客の期待と満足」です。

まずは、如何に期待を獲得出来るか!です。

これも、商品だけの要素ではありません!総合的かつ体系的に考察の必要があるのです。

Category1戦略プログラムは、その為のプログラムです。

価値については、このコラムで何度も触れるとは思いますが、モノ(商品・サービス)考察では、まず優位性を重視して下さい。

マーケティングプロデューサー

原テルキ