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中小企業のDX化(業務のデジタル化)はどうすべきか?


デジタル化 ビジネス
デジタル化は、どうビジネスを変えた?

●デジタル化の功罪

経営者の皆様!自社のDX化=デジタル化対応は、どうされていますか?


・・・DX=コンピューター&ITは便利だ!それは間違いない! e-mailのお陰で、色んな連絡が楽になり、記録も残る。無数のWEBサイトは様々な情報に溢れ、仕事にも役立つ! スマホは、生活を変えた!どこに居ても情報のやり取りが出来るし、財布の代わりにもなった! 間違いなく!便利になった! しかし・・・もうちょっと考えてみたい。 例えばe-mail・・・その昔は書類(文章)を届けるには、郵便だった(飛脚の時代はさて置き)そこからFAX,そしてe-mail・・・ すぐに書類が送れる!効率は上がり、コストも下がった(←ここがポイント)。 あえて申し上げれば「文章を送る!」と云う意味での『経済規模』は縮小したはず!コストが下がった分、規模は縮小する。

さて?その分「稼ぎ」の方は増えたか?

「何を言ってるんだ!歩いて移動していた時代から見れば、列車や自動車に代わったのと同じで!便利になって良かったんだ!」 と、云われる方もいるでしょう! その通りです。便利になって良かったんですが、考えて下さい、列車や自動車は、移動と云う経済行為の規模を同時に大きくした!沢山の人や荷物を運べるようになった!間違いなく、それ自体が、規模の経済への移行があった!

・・・e-mailは、どうだろう?規模を大きくしたか?

・・・あんまり、してません!ただ、効率は上がりました。つまりコストは下がった!その証拠に、ITの普及が伸びたのは「平成」の時代です。日本では失われた30年と言われる時期です。 他の事も考えてみる!WEBで情報収集・・・昔なら資料を買い求めたり、図書館に行ったり、それが無くなった・・・効率が上がって便利になった! しかし経済の規模は?確かに効率は上がりコストダウンした!それは間違いない! よく考えて頂きたい!ITは効率を上げ、コストを落とすには非常に良い技術だ!しかしながら経済=早い話お金の流れには、あまり貢献していないのでは?? アマゾン・・・便利です!しかし彼らは既存の書店の市場と顧客を奪っただけで、本を読む人を増やした訳ではないでしょう!逆に減っている!

これがデジタルの功罪だと考えます。違いでしょうか?

●デジタル化は効率化だけなのか?

ただ、すべてが、そうだとは言いません!

規模に貢献した要素もあるでしょう!

金融などのデーター事態を売り買いするのには、規模拡大に寄与してるかと思います。確かに、デジタル化は効率化とコストダウンには非常に有効だが、リアルな事業的に言えば、経済=売上や粗利を上げる事には、あまり効果は無い! 効率と効果の問題です!・・・ここがポイントです。

確かに効率が上がった分、効果を上げる仕事に集中できる!多くのIT関係者は、そう言いますが・・・それって、どういう仕事?そこが、はっきりしない! 正直、ITが全体の市場規模を大きくした例は実は少ない。この事は経済学者の一部から指摘されています。市場での人の顧客を奪うのには効果がある!

それは、やっぱりアマゾンの話に戻る! このコラムでは、いつも大事なのは粗利!と書いていますが、デジタルは、コストダウンには貢献しているので営業利益には効果があるのかも知れません!販管費は落ちるはずです!

・・・たぶん人件費を落とすのに役にたった・・・(?)

また原価も落ちるでしょうが、売価も同時に落ちて行く!結局、粗利はそんなに増やしていない!逆に効率化の競争が激しくなり、価格競争が激化=粗利ダウン!が現実では無いですか? それは、粗利への貢献は、人の顧客を奪う事が必要になる!と云う事です。市場競争ですから、それはそれで一理はありますが・・・

問題は、本質的な価値=付加価値を上げたのでしょうか?

デジタル化は、その貢献を殆どしていない!儲かるのは、よく解らないデジタル・サービスを提供している会社だけです。それは他社の「粗利」を奪っている!

そう考えて良いのではないでしょうか?

●中小企業のデジタルの使い方とは?

・・・問題はここです。 確かにデジタル化は、効率化とコストダウンには役に立つ! はっきり言って、事業の売上や利益アップには効果は無い!

しかし、競争に勝つには役立ちそう!競争相手の顧客を奪うには・・・ 昨今データー分析でのITの貢献は言われていますが、それも当方から見れば、それも効率論です。たぶん騒がれているAIも・・・ 需要予測や、検索ワード分析等、またコンテンツ・マーケティングでのMA(マーケティング・オートメーション)での、売上機会を上げていくシステム・サービスもありますが、それも効率で止まっているケースが多い様な気がします。 では、効果を得る為、事業にデジタルを活用する時には何が大事なのか? それは、まずデジタル機能を使って「何をしたいのか!?」と言う単純な目標を組織として明確化する事から始まります。

その「何をしたいのか!?」も体系的に整理する事です。

営業サイクル

何度も、このコラムでご紹介するサイクル図ですが、これが体系の基本です。

まず事業効果を得る為には、顧客情報を整理する所からがスタート。事業の目標は顧客の創造!基本中の基本です。

・既存顧客の情報の整理

・顧客目標の設定=顧客に何を提案~提供し売上・利益の目標を設定する。

そして、それからが計画・作戦を立て、行動し、その結果を記録して、その記録を分析・組織共有する!体系に添った仕組みの為にはデジタルは役に立ちます。

これが組織行動の体系化=仕組み化の基本です。

この様に「何をしたいのか!?」を明確にしないと成りません。メールやWEBだけの、ただデジタルの便利さ!だけの時代は過ぎました!

・・・それは、あえて言えば、やはり事業戦略の問題です。


またIT=デジタル活用で、一番なのは、やはりECでしょう!多くの企業さんが取り組んでいるとは思いますが、当方も、まずはEC活用をおススメします。

特にB2B企業の方、消費者向けでも良いですし、法人向けでも、まずECを行なえば情報発信にも成ります。まずは、人の顧客を奪いましょう!これはリアルでも同じ競争です。

但し・・・運営は大変ですが・・・ とにかくデジタルを活かすのは、「何をするか?」「どう活用するか?」を決める事からです。これまでの様に便利そうだからでは、活用に成りません。多少は効率が上がっても効果には結びつかない!この現実を理解されていないのが、正直な話では無いでしょうか!

●どう?効果を上げるか!は人間の仕事!

デジタル化の話をしますと、様々なソフトの運用が複雑になります!確実になります!そうなると効率すら悪くなる恐れもある!

その前に考えるべきは、どう?効果を上げるか!・・・それは「人間の頭」の仕事です。 事業でデジタル活用する時は、「何をするか?」と、体系的に活用する!をよ~く考察頂きたいのです。特に中小企業さんのデジタル活用には、そこをよくお考え下さい。


マーケティング・プロデューサー

原 テルキ

デジタルを機能的に活用するのは、まずは戦略の設定が必要かと思います。



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